【建築旅】札幌・小樽の名作建築をめぐる

建築旅

1泊2日モデルコース(背景・見どころ・アクセス完全ガイド)


1日目:札幌中心部の名建築をめぐる


① 札幌市時計台(1878)

https://www.sapporo.travel/cms/wp-content/uploads/2020/10/main.jpg
https://www.visit-hokkaido.jp/lsc/upfile/spot/0001/0006/10006_1_l.jpg

■ 建物が生まれた背景

開拓使学校(札幌農学校)の演武場として建設された“北海道開拓の象徴”。
アメリカのフロンティア文化の影響を受けた木造洋風建築です。

■ 注目ポイント

  • 19世紀アメリカ式木造建築の日本での希少例
  • 白い下見板張りとシンメトリー構成
  • 周囲の高層ビルとの対比がつくる“時代の断層”

■ アクセス

JR札幌駅から徒歩約10分。
地下道を歩いて大通方面へ向かうと天候に左右されず快適。


② 北海道庁旧本庁舎(1888)〈赤れんが庁舎〉

https://www.hokkaido-redbrick.jp/wp-content/themes/redbrick/images/index/main_slide01.jpg
https://www.sapporo.travel/cms/wp-content/uploads/2013/06/%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93%E5%BA%81%E6%97%A7%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%BA%81%E8%88%8E_%E9%A6%AC%E6%B8%95%E3%80%80%E7%BF%94_%E8%B5%A4%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%AC%E5%BA%81%E8%88%8E%E3%81%A8%E9%8A%80%E6%9D%8F%E4%B8%A6%E6%9C%A8-2021-3.jpg

■ 建物が生まれた背景

北海道の行政の中心として建設されたネオ・バロック様式の煉瓦建築。
開拓使の権威を示すため、当時の最新技術が多用されました。

■ 注目ポイント

  • 煉瓦約250万個を使用した“北海道らしい”素材感
  • 幾何学的にデザインされた煙突・三角破風
  • 中庭と正面アプローチのランドスケープ

■ アクセス

JR札幌駅南口から徒歩約7分。
赤れんがを目印に向かえば迷わない立地。


③ 札幌市役所 本庁舎(1968)

https://skyskysky.net/building-japan/01hokkaido/01/photo/042/3.jpg
https://www.city.sapporo.jp/city/map/images/cityhall.jpg

■ 建物が生まれた背景

高度経済成長期、札幌市の人口急増に合わせて建設されたモダニズム建築。
“機能主義”を徹底した市庁舎として知られ、景観設計もセットで考えられています。

■ 注目ポイント

  • ストイックな直方体と均質な開口リズム
  • 大通公園との“軸線”を意識した配置
  • 市民に開かれた低層部のピロティ空間

■ アクセス

地下鉄「大通駅」から徒歩約4分。


④ 札幌テレビ塔(1957)

https://www.tv-tower.co.jp/img_view/slide_night_01.jpg
https://www.tv-tower.co.jp/img_view/slide_night_03.jpg
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/6b/Sapporo_television_tower_01.jpg

4

■ 建物が生まれた背景

戦後復興期、大通公園のシンボルとして建設された電波塔。
東京タワー(1958)の1年前に完成した貴重な時代の構造物です。

■ 注目ポイント

  • 戦後鉄骨技術の転換点となる軽量化構造
  • 大通公園のランドスケープを縦方向に体験できる展望台
  • 夜間ライトアップの演出

■ アクセス

地下鉄「大通駅」27番出口から徒歩約1分。


⑤ 北海道大学キャンパス(旧札幌農学校)

https://storage.googleapis.com/concert-hall/image/1137.jpg
https://costep.open-ed.hokudai.ac.jp/like_hokudai/wp/wp-content/uploads/2021/01/E382AFE383A9E9A4A81_800.jpg
https://www.hokkaidoisan.org/img/heritage_013_main1.jpg

4

■ 建物が生まれた背景

札幌農学校(クラーク博士)の流れを汲む、日本最古級の高等教育キャンパス群。
緑地と歴史建築が共存する都市景観の重要拠点。

■ 注目ポイント

  • 古河記念講堂など明治期洋風建築群
  • “都心に広大な森がある”キャンパスデザイン
  • 農学校時代の倉庫・研究施設に残る素材感

■ アクセス

JR札幌駅北口から徒歩約7分。


■ 宿泊:札幌駅 or 大通周辺

建築夜景巡り(札幌駅・大通公園・バスターミナル周辺)もおすすめ。


2日目:小樽・近郊の名作建築をめぐる


⑥ 小樽運河+倉庫群(1920年代)

https://cdn.jalan.jp/jalan/img/2/kuchikomi/3032/KL/99558_0003032403_1.JPG
https://image-tc.galaxy.tf/wijpeg-8pbkkrk3mecsj9bzniplz891r/file.jpg
https://static.gltjp.com/glt/data/article/21000/20422/20230918_125155_df4c164d_w1920.webp

4

■ 建物が生まれた背景

海運都市として発展した小樽の物流拠点。
石造倉庫が連続し、“港町の産業遺産×都市景観”の好例です。

■ 注目ポイント

  • 毛無山から切り出された石材の重厚なファサード
  • 倉庫群を活用した再生建築(カフェ・ギャラリー)
  • 運河沿いの連続するスケールが生む都市景観

■ アクセス

JR札幌駅 → 快速エアポートで約35分 → JR小樽駅から徒歩約10分。


⑦ 日本銀行旧小樽支店金融資料館(1912 / 辰野金吾)

https://otaru.gr.jp/wp-content/uploads/2017/03/825d0308ca43b4066630056808403fe7-5.jpg
https://www3.boj.or.jp/otaru-m/images/slide1.jpg

■ 建物が生まれた背景

小樽が“北のウォール街”と呼ばれていた時代、
金融都市の象徴として辰野金吾(東京駅と同じ系譜)が設計した近代建築。

■ 注目ポイント

  • 重厚な石造+レンガ造の辰野式デザイン
  • ドーム屋根・半円アーチ窓・彫刻的ディテール
  • 内部の吹き抜け銀行ホール

■ アクセス

JR小樽駅から徒歩約12分。


⑧ 旧日本郵船株式会社小樽支店(1906 / 重要文化財)

https://bunka.nii.ac.jp/heritage/43967/_108942/43967_108942020087986810196_900.jpg
https://www.city.otaru.lg.jp/docs/2022011900078/file_contents/yuusen1.JPG

■ 建物が生まれた背景

北海道と本州を結ぶ海運の中枢として建てられた、壮麗なルネサンス様式建築。
小樽の全盛期を象徴する“代表的近代建築”。

■ 注目ポイント

  • 花崗岩造の威厳ある外観と三層構成
  • 豪華な木製階段・天井装飾
  • 港町の行政・商業の歴史を伝える空間構成

■ アクセス

JR小樽駅から徒歩約20分(タクシー約5分)
小樽運河からは徒歩約6分。


⑨ 札幌郊外:モエレ沼公園(2005 / イサム・ノグチ)

https://moerenumapark.jp/control-panel/wp-content/uploads/1970/01/f8%402x.jpg
https://moerenumapark.jp/control-panel/wp-content/uploads/1970/01/hidamari-s.jpg

■ 建物が生まれた背景

札幌市が地域再生を目指し、彫刻家イサム・ノグチに全体設計を依頼。
「芸術と環境再生」をコンセプトに作られたランドスケープ建築。

■ 注目ポイント

  • “公園全体が彫刻”という空間設計思想
  • ガラスのピラミッド「HIDAMARI」
  • 幾何学地形(プレイマウンテン・テトラマウンド)

■ アクセス

札幌駅 =(地下鉄東豊線約15分)=「環状通東駅」下車
→ 中央バスで約25分「モエレ沼公園東口」下車すぐ。


■ 1泊2日モデルコースまとめ

▼ DAY1(札幌)

  • 札幌市時計台
  • 北海道庁旧本庁舎
  • 札幌市役所
  • 札幌テレビ塔
  • 北海道大学構内散策
    → 札幌泊

▼ DAY2(小樽・郊外)

  • 小樽運河
  • 日銀旧小樽支店
  • 旧日本郵船小樽支店
  • モエレ沼公園
    → 札幌駅に戻って解散

コメント

タイトルとURLをコピーしました