2020年代の東京は、単なるビル建替ではなく、
都市構造そのものを更新する段階に入っている。
特徴は3点。
- 駅一体型の超大型開発
- 複合用途(オフィス・住宅・商業・ホテル)
- 容積率緩和と公共空間整備のセット開発
結果として、東京は現在
戦後最大規模の再開発集中期にある。
東京再開発マップ

東京の再開発は大きく 3つの帯 で進んでいる。
① 都心コア再編
- 大手町・丸の内
- 日本橋
- 虎ノ門・麻布台
- 品川・高輪
→ 国際金融・ビジネス機能の強化
② 副都心ターミナル更新
- 新宿
- 渋谷
- 池袋
→ 巨大駅の立体再構築
③ 湾岸・成長拡張エリア
- 晴海・豊洲・有明
- 臨海副都心
- 多摩主要駅
→ 住宅・イベント・次世代都市実験
フェーズ別年表(都市が変わる時間軸)
フェーズ1:2015〜2020
点的再開発の時代
- 丸の内・大手町建替
- 虎ノ門ヒルズ第1期
- 渋谷再開発スタート
フェーズ2:2020〜2025
面開発の時代

- 麻布台ヒルズ 開業
- 東京ミッドタウン八重洲 開業
- 晴海フラッグ 入居開始
- 渋谷駅街区複数棟完成
フェーズ3:2025〜2035
都市構造更新期(現在)

- 高輪ゲートウェイシティ
- 新宿駅西口地区再開発
- 築地市場跡地再開発
- 品川駅周辺再開発
2030年代にピークを迎える見込み。
建築の視点:都市装置としての超高層
現在の再開発建築は「ランドマーク」ではなく
都市機能を収める巨大インフラとして設計されている。
特徴
- 制振・免震構造の高度化
- エネルギー自立型ビル
- 地下・デッキ・広場の立体設計
つまり
建物=都市の一部という設計思想へ移行している。
都市計画の視点:駅中心立体都市へ
東京の都市計画は明確に
駅中心型・立体都市モデルへ移行している。
- 歩行者デッキネットワーク
- 地下動線統合
- 公共広場整備と容積率緩和交換
結果として
- 災害対応力向上
- 歩行環境改善
- 国際都市競争力強化
が同時に進む。
不動産の視点:資産価値の再編が起きている
再開発は単なる建築更新ではなく
不動産価値の再配置を意味する。
起きている変化
- 再開発エリア:資産価値安定
- 旧耐震小規模ビル:競争力低下
- 周辺エリア:賃料二極化
つまり
都市が変わる=資産分布が変わる。
今後どうなるか(2035年までの予測)
最も可能性が高いシナリオ
- 品川〜高輪が新ビジネス核に成長
- 日本橋・八重洲が金融中枢へ
- 新宿・渋谷はターミナル機能特化
- 湾岸は住宅・イベント都市化
東京は拡張ではなく
再編の時代に入る。
よくある誤解
- 再開発=街が良くなる
→ 利益を得る主体は限定的 - 東京は無限に拡大する
→ 実際は「選択的集中」 - 地方には関係ない
→ 資本・人材集中の構造そのもの
まとめ
現在の東京再開発は
「新しい街を作る」プロジェクトではない。
都市を次の人口構造に合わせて作り替える
長期的国家プロジェクトである。
この動きを理解することは
建築・都市計画・不動産を学ぶ上で
最も重要な基礎になる。


コメント