多摩都市モノレールの延伸は、「多摩を南北に貫く背骨」をさらに伸ばしていくプロジェクトです。
ここでは 現実に動き始めている延伸(上北台〜箱根ヶ崎) を軸に、将来構想の 町田延伸・八王子延伸 まで含めて、「どの地域がどう変わるのか/乗り換えがどう便利になるのか」を整理してみます。
1. まず現状と全体構想
- 現在の営業区間:多摩センター〜上北台 16km・19駅タビリス
- 多摩センターで京王相模原線・小田急多摩線、
- 立川南/立川北でJR中央線・青梅線・南武線、
- 玉川上水で西武拝島線に乗り換え可能
- 全体構想:多摩モノレールは最初から約93kmの大きなネットワーク構想を持ち、
上北台〜箱根ヶ崎、多摩センター〜町田、多摩センター〜八王子などの延伸が描かれていますタビリス
このうち、実際に事業化して工事に進もうとしているのが「上北台〜箱根ヶ崎」延伸。
町田・八王子方面は「事業化に向け検討すべき路線」として位置づけられた“次の候補”ですタビリス。
2. 北側「上北台〜箱根ヶ崎」延伸:誰が一番変わる?
プロジェクトの概要
- 区間:上北台駅〜箱根ヶ崎駅付近(約7.0km・複線)タビリス+1
- 通過自治体:東大和市 → 武蔵村山市 → 瑞穂町(箱根ヶ崎)東京都都市整備局
- 駅数:新駅7駅(上北台を含めると8駅連続区間)タビリス+1
- 状況:
- 東京都が2025年3月に都市計画決定東大和市公式サイト
- 2025年5月に国が「軌道事業特許」を付与(いわゆる事業免許)国土交通省+2多摩モノレール+2
- 2030年代半ばの開業を目指すと明記タビリス+1
想定される駅位置(正式名称は未決定)
鉄道計画データベース等の資料では、以下のような交差点付近に駅が置かれる想定になっていますタビリス+1
- 東大和警察署付近
- 村山病院北交差点付近
- 本町一丁目交差点付近
- 三ツ木交差点付近
- 武蔵村山高校付近
- 瑞穂石畑交差点付近
- JR箱根ヶ崎駅
2-1. 武蔵村山市:ついに「駅のない市」卒業へ
一番インパクトが大きいのは、なんと言っても武蔵村山市。
- 武蔵村山市は、**東京都49市区の中で唯一「鉄道駅が1つもない市」**として知られてきましたitot+1
- 今回の延伸では、市内に5つの駅が新設される計画とされており、交通利便性が「段違い」に向上する見込みですitot+1
乗り換え面での変化(イメージ)
今まで:
- 市民はバスで
- 玉川上水・桜街道・上北台(モノレール)
- 立川・東大和市駅(西武拝島線)
などへ出てから都心方面の鉄道に乗る必要があった。
延伸後:
- 市内の最寄りモノレール駅 →
- 南へ:立川でJR中央線・青梅線・南武線に、
- さらに南へ:多摩センターで京王相模原線・小田急多摩線に乗換え。
例えば…
- 武蔵村山の住宅地 → 新宿方面
- ① 新駅 →(モノレール)→ 立川南/立川北 →(中央線快速)→ 新宿
- ② 新駅 →(モノレール)→ 多摩センター →(京王/小田急)→ 新宿
- イオンモールむさし村山周辺 → 横浜・町田方面
- 新駅 →(モノレール)→ 多摩センター →(小田急多摩線+相模大野乗換)→ 小田急線で町田・海老名方面
これまでは「車+幹線道路+渋滞」が前提だった動きが、鉄道ベースの移動にかなりシフトし得る、というのが大きなポイントです。
2-2. 東大和市:上北台が「ジャンクション駅」に
上北台は今も多摩モノレールの終点ですが、延伸後は**「中間駅」+「分岐拠点」**の性格が強まります。
- 上北台より北西へ、新青梅街道上を延伸していくルートタビリス+1
- 東大和市内には既に玉川上水・桜街道・上北台とモノレール駅が3つあり、
市内のどこからもモノレールで立川・多摩センター・箱根ヶ崎方向へ分散してアクセスできるように。
乗り換え面では、
- 東大和市内 → 立川 → JR中央線(新宿・東京方面)
- 東大和市内 → 箱根ヶ崎 → JR八高線(八王子・拝島・高麗川・川越方面)
と、JRへの接続先が増えるのが特徴です。
2-3. 瑞穂町・箱根ヶ崎:JR八高線との結節ハブに
延伸北端の箱根ヶ崎では、モノレールとJR八高線が接続しますタビリス+1。
- JR八高線は、八王子〜拝島〜高麗川〜川越などを結ぶ路線
- 箱根ヶ崎周辺には国道16号沿いの物流拠点や住宅地が集積
新しい乗換えパターン
- 多摩モノレール沿線 → 川越方面
- 立川や多摩センター →(モノレール)→ 箱根ヶ崎 →(八高線)→ 川越
- 八王子・拝島方面 → 多摩ニュータウン・多摩センター方面
- 八王子・拝島 →(八高線)→ 箱根ヶ崎 →(モノレール)→ 多摩センター →(京王/小田急)
これまで「八王子・立川・町田」がバラバラだった多摩エリアの核が、
箱根ヶ崎を経由したリング状のネットワークに近づいていく、というイメージです。
3. 町田延伸が実現すると何が起きるか
ルートと現状
多摩センター〜町田(約16km)の「町田延伸」は、
東京都のルート検討委員会で B案ルートが正式に選定されていますタビリス+2モノレールジャパン+2。
決定ルートのポイント(想定駅周辺):
- 多摩センター
- 町田市立陸上競技場(町田GIONスタジアム)付近
- 日大三高付近
- 小山田桜台団地
- 桜美林大学周辺
- 町田市民病院・町田高校周辺
- 終点:町田駅(JR横浜線・小田急小田原線)
まだ「いつ事業化するか」はこれからですが、
導入空間になる道路の整備が進みつつあり、実現性は比較的高い計画と見られていますタビリス+2モノレールジャパン+2。
エリア別の影響
多摩センター・多摩ニュータウン側
- 今でも多摩センターでは京王・小田急と乗換えできますが、
町田延伸ができると 「モノレール一本で町田まで行ける」 ルートが誕生。 - 多摩ニュータウン北部の大学群(中央大・明星大・帝京大など)と、
町田側の大学(桜美林大ほか)が “モノレール一本”で結ばれ、学生の動きが一気に立体的に。
町田市側
- 町田駅はすでに JR横浜線+小田急小田原線の巨大乗換駅。
- モノレールが来ると、
- 町田 →(モノレール)→ 多摩センター →(京王線)→ 新宿・渋谷方面
- 町田 →(モノレール)→ 立川 →(中央線)→ 新宿・東京方面
と、都心へのルート選択肢がかなり増える。
- さらに途中駅が
- 町田GIONスタジアム(サッカー観戦)
- 町田市民病院
- 高校・大学
へのアクセス駅になるため、イベント輸送・通学輸送がバス依存からモノレール+徒歩中心へシフトする可能性が高いです。
乗換えパターンの変化(例)
- 八王子方面 → 町田方面
- 今:八王子 →(横浜線)→ 町田
- 将来案:八王子 →(中央線)→ 立川 →(モノレール)→ 町田
- 所要時間は微妙ですが、「通勤定期の都合」「途中で多摩センターに寄る」など、
行き先によってはモノレール経由の方が使いやすいシーンも増える。
- 所要時間は微妙ですが、「通勤定期の都合」「途中で多摩センターに寄る」など、
- 川越・青梅方面 → 町田方面
- JR八高線・青梅線 → 立川 →(モノレール)→ 多摩センター →(小田急多摩線+相模大野乗換)→ 町田
- or 多摩センターからモノレール直通で町田へ(将来案)
4. 八王子延伸構想:長期的には「多摩の環状軸」に
多摩センター〜八王子間(約17km)の「八王子延伸」は、
唐木田・南大沢・多摩美大・八王子みなみ野を経てJR八王子駅まで伸ばす構想ですタビリス+1。
- 途中で
- 小田急多摩線(唐木田)
- 京王相模原線(南大沢)
- JR横浜線(八王子みなみ野)
と接続するため、多摩南部〜八王子の鉄道ネットワークが一気に多重化するポテンシャルがあります。
ただし、
- 事業性に課題があると指摘されており、
具体的なスケジュールはまだ全く見えていない段階ですタビリス。
5. 延伸で「乗り換え地図」はこう変わる
最後に、あなたが多摩モノレールを使うときに、
延伸後どんな乗り換えができるようになるかをざっくり整理します。
北側(箱根ヶ崎延伸後)
- 箱根ヶ崎
- モノレール ⇔ JR八高線
- 多摩センター・立川方面と、八王子・拝島・川越方面の結節点に
- 武蔵村山市内の各新駅
- モノレール ⇔ バス(市内循環・イオンモール・住宅地)
- 「バスで駅のある隣市へ」から「まずモノレール駅へ」の動線にシフト
南側(町田延伸ができた場合)
- 町田駅
- モノレール ⇔ JR横浜線・小田急小田原線
- 町田〜立川〜箱根ヶ崎、町田〜多摩センター〜八王子(将来)といった
“多摩縦断”ルートの出発点に。
- 多摩センター
- モノレール ⇔ 京王相模原線・小田急多摩線
- ここで
- 「新宿・渋谷方面へは京王/小田急」
- 「立川・箱根ヶ崎・町田方面へはモノレール」
という巨大ハブ駅的な役割がさらに強まる。
まとめ:多摩が「一本線」から「立体ネットワーク」へ
- 上北台〜箱根ヶ崎延伸は、
- 武蔵村山市の“駅なし問題”を解消し、
八高線との乗り換え拠点を新設するプロジェクトです。
- 武蔵村山市の“駅なし問題”を解消し、
- 将来、町田・八王子までつながれば、
- 町田〜多摩センター〜立川〜箱根ヶ崎
- 八王子〜多摩センター〜町田
といった “多摩をぐるっと回る”立体的な移動が現実味を帯びてきますタビリス+1
「どの路線でどこまで行き、どこで乗り換えるか」という 多摩エリアのメンタルマップは、
延伸が進むたびにかなり書き換わっていくはずです。

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