登戸駅前再開発、商業施設を核とした大規模複合計画が決定

神奈川県川崎市多摩区の主要駅である登戸駅(JR南武線・小田急小田原線)の駅前で、駅前空間の大規模再整備を目指す「登戸駅前地区第一種市街地再開発事業」の都市計画が正式に決定した。再開発計画では、商業施設・住宅・公共空間を一体的に整備し、地域のにぎわい創出と暮らしの利便性向上を図る内容となっている。Impress Watch+1

駅前にランドマークとなる複合ビル

計画区域は、登戸駅南側の土地区画整理事業区域の約0.6ヘクタール。事業者は、東急不動産東急小田急不動産小田急電鉄などが参画する準備組合で、2023年11月28日に川崎市から都市計画決定の告示を受けた。Impress Watch

建築計画では、地下2階・地上38階建て、高さ約140メートル、延べ床面積約6万3,500〜6万4,695平方メートルの大規模複合ビルを想定。低層部には商業施設を配置し、地域住民の生活利便性や地域のにぎわい創出を担う中心的な役割を果たす計画である。高層部は都市型住宅として約440戸程度の住戸が設けられる見込みだ。Impress Watch+1

駅と街をつなぐ歩行者ネットワーク

計画の中核となるのが、**登戸駅と複合ビルを結ぶ歩行者デッキ(ペデストリアンデッキ)**の整備だ。駅直結のデッキは雨天でも快適な動線を確保するとともに、利用者が自然に商業施設や駅前広場へアクセスできるよう設計されている。また、歩行者ネットワーク沿いには、日用品や飲食店などの店舗を導入し、地域生活拠点としての機能強化を目指す。川崎市公式サイト

多様な都市機能の集積と今後の展開

複合施設内には、商業系機能のほか、子育て支援施設やイベント広場、観光支援拠点など、多世代が利用できる公共性の高い空間も計画されている。こうした機能は、地域住民の生活利便性の向上や交流促進に寄与することが期待される。川崎市公式サイト

また、登戸駅前では2026年春には駅直結型のショッピングセンター「ビーンズ登戸」の開業も予定されており、これにより駅利用者の買い物ニーズがさらに高まる見込みだ。Yahoo!ニュース+1

スケジュールと今後の課題

計画では、2024年度に市街地再開発組合の設立認可、2025年度に権利変換計画の認可・着工、そして2028〜2029年度の竣工を目指して進められている。現在の段階では都市計画決定を経て、本格的な事業実施段階に移行した状況だ。Impress Watch+1

一方、再開発計画に対しては、駅前の街並み変化や景観への影響、公共施設の導入範囲などをめぐる意見もあり、今後の合意形成や設計精緻化が課題となっている。


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