東京のオフィスビルは「もう要らない」はずではなかったのか?
- テレワークの普及
- 人口減少
- オフィス余りというニュース
それでも東京では今日も、
🏗 超高層オフィスビルの再開発が止まらない
麻布台、虎ノ門、渋谷、品川、浜松町、日本橋、丸の内……
もはや「どこでも工事している」状態です。
ここで誰もが一度は思うはずです。
「東京、オフィス作りすぎじゃない?」
それでもなぜ、東京はオフィスを建て続けるのか。
そして、それはいつ終わるのか。
結論:東京は「オフィスが必要だから」ではなく「都市の新陳代謝装置として」作り続けている
まず結論から言います。
❌「需要が増えるから作っている」
⭕「古い都市を入れ替えるために作っている」
これが東京の本質です。
① 東京のオフィスビルの正体は「建て替え需要」
東京で建っているオフィスビルの多くは、
🏢 “純増”ではなく“建て替え”
です。
例えば、
- 1960〜80年代に建てられた耐震性能の低いビル
- 天井が低い
- 設備容量が足りない
- BCPに対応できない
こうしたビルを、
🏗 「一度壊して、もっと大きく・高性能に作り直す」
これが東京の再開発の正体です。
つまり、
📌 オフィス需要が増えているというより、「建物の寿命が来ている」
のです。
② 東京のオフィスは「数」ではなく「質」で入れ替わっている
よく「オフィス余り」と言われますが、正確には、
❌ どんなオフィスでも余っている
⭕ 古いオフィスが余って、新しいオフィスが足りない
という状態です。
企業は今、
- 古いビルに分散
- 小さくて使いづらい
- 設備が弱い
こうしたオフィスから、
🏢 「新築の大きなワンフロア」へ集約移転
を続けています。
これを不動産業界では、
フライト・トゥ・クオリティ(質への逃避)
と呼びます。
③ 東京は「世界都市」であり続けるためにオフィスを更新している
東京は今も、
- アジア最大級の金融・ビジネス都市
- 本社機能の集積地
- 外資系企業の拠点
です。
この地位を維持するには、
🌏 「国際水準のオフィス」
を持ち続ける必要があります。
- 環境性能
- セキュリティ
- 災害対応
- 働き方対応
- 国際競争力
これらは30年前のビルでは絶対に満たせません。
④ 都市計画的に見ると「再開発はインフラ更新」
都市計画の視点で見ると、オフィス再開発は、
🧠 「民間資本による都市インフラ更新」
でもあります。
- 広場
- 歩行者デッキ
- 地下通路
- 防災拠点
- 交通結節点
これらは、
🏗 再開発ビルと一緒に“抱き合わせ”で作られている
のです。
日本の都市は、
税金だけでは再整備できない → 民間開発にやらせる
という構造を持っています。
⑤ では「いつ終わるのか?」という問い
ここが一番重要です。
結論から言います。
❌ 人口減少では終わらない
❌ テレワークでも終わらない
⭕ 「東京の成長が止まったとき」
です。
⑥ 本当に終わるタイミングはこの3つが同時に起きたとき
東京のオフィス再開発が止まる条件は:
① 東京の国際競争力が明確に低下したとき
→ アジアのビジネス拠点でなくなる
② 企業の本社機能が東京に集まらなくなったとき
→ 大阪や海外へ分散
③ 既存ビルの性能が「十分」になったとき
→ 更新する意味がなくなる
正直に言うと、
この3つが同時に起きる未来は、まだかなり遠い
と考えられます。
⑦ それでも「供給過剰バブル崩壊」は周期的に起きる
ただし、
📉 「オフィス不況の波」
は必ず来ます。
- リーマンショック後
- コロナ禍
このとき、
「もうオフィスは終わりだ」
という論調が必ず出ます。
でもその後に起きるのは、
🏗 「古いビルが死んで、新しいビルが生き残る」
という新陳代謝です。
最終結論
東京がオフィスを作り続けるのは、
「成長しているから」ではなく、「老朽化し続けているから」
そしてそれが終わるのは、
東京が“世界都市”であることをやめたとき
です。
これは「都市の寿命」の話でもある
オフィス再開発とは結局、
🏙 都市が生き物である証拠
なのかもしれません。
📚 参考文献・参考資料(記事末尾用)
- 国土交通省「都市再生特別地区・再開発制度」
- 三菱地所リアルエステートサービス「東京オフィスマーケットレポート」
- JLL Japan「東京オフィス市場動向」
- 森記念財団 都市戦略研究所「世界の都市総合力ランキング」
- 日経不動産マーケット情報 各種再開発特集
- 国土交通省「建築物の耐用年数・更新投資に関する資料」

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