【最後の中央区湾岸タワー】ザ豊海タワー マリン&スカイは“買い”か?

マンション

建築×不動産で徹底分析

https://www.31sumai.com/content/dam/31sumai/mfr/X1919/asset/images/design/zoning_cg.jpg
https://www.shimz.co.jp/company/about/news-release/2023/images/2022072_ph01.jpg
https://livedoor.blogimg.jp/bluestylecom/imgs/c/5/c55fec33.jpg

中央区・豊海の再開発で誕生する
ザ豊海タワー マリン&スカイ

晴海・勝どき・月島に続く「湾岸住宅地の最終段階」とも言われるプロジェクトです。
この記事では、建築と不動産の両面から深く解説します。


1. 建築の視点(外装)

意匠

湾岸タワーの設計は、普通の住宅と発想が逆です。
「外観を美しくする」よりも、部屋からの景色を最大化することが優先されます。

そのため

  • ガラス面積が大きい
  • 柱を外周に寄せる
  • バルコニーを細くする

という設計になります。

つまりこの建物の意匠は
“街のランドマーク”ではなく
住戸体験を最優先した建築です。

意匠は丸みを帯びており、正面性を持たないのが特徴です。

丸みを帯びることで量塊感を軽減し、湾岸の空と海の軽やかさに合わせた浮遊感のある形になっています。

正面性を持たないということは、どの方角の部屋でも主役の部屋となり、方角による部屋の質の差を軽減する努力が見られます。


構造

湾岸タワーでは地震対策以上に
「長周期地震動」「風揺れ」が重要です。

高層ほど揺れはゆっくり大きくなります。

そのため

  • 制震装置
  • 深い杭基礎
  • 重量のある下層部

が採用されます。

つまり
倒壊を防ぐ建物ではなく
揺れを小さくして住み続ける建物として設計されています。


環境 ― 海沿い特有の課題

湾岸住宅は環境条件が特殊です。

  • 強風
  • 塩害
  • 日射

このため、外装材は通常の住宅より耐久性重視になります。
建築コストの多くは「見えない耐久性能」に使われます。

そこでザ豊海タワー マリン&スカイでは、無機質な素材であるガラスを多用することで厳しい海沿いの環境でも建物の劣化を見えにくくする工夫がされています。


設備

タワマン設備は贅沢ではなく合理です。

  • 内廊下空調 → 外気を遮断
  • 高性能サッシ → 風音防止
  • 眺望浴室 → 付加価値形成

つまり
生活の快適性=資産価値
という設計思想です。


外構

https://lifull-homes-press.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/press/2016/11/kuchi1-600x450.jpg
https://assets.st-note.com/production/uploads/images/142991881/rectangle_large_type_2_300ee6bee5f8f7c61a1c6ca225210f6d.jpg?width=1280

単体のマンションの価値は限界があります。
そこで再開発では

  • 水辺歩道
  • 広場
  • 歩行者動線

を整備します。

これは
建物ではなく街の価値を上げる仕組みです。

今回も緑地化と快適な歩行者動線を整えることで街区の価値向上を目指しています。


施工

超高層は現場で作るのではなく
“組み立てる建築”です。

  • プレキャスト部材
  • 高精度施工
  • 長期工期管理

品質のばらつきが出にくい特徴があります。

ただし、今回の事例は曲線を多用しているため、一般的な高層建築物より施工難易度は高いと思われます。


維持管理

重要なのはここです。

湾岸タワーは

  • 清掃費
  • 修繕費
  • 共用部維持費

が高くなります。

つまり
建築は購入時ではなく運用時に評価される
建物です。

特に曲線をと要した海沿いの建物であるため、通常より高くつくでしょう。


2. 建築の視点(内装)

意匠

ホテルライク空間は「贅沢」ではなく
面積を広く感じさせる心理設計です。

構造

構造体を部屋の外に置くアウトフレーム設計により家具配置の自由度が高くなっています。

環境

高断熱+高気密=結露・騒音を減らします。

設備

様々な共有設備がありますが、ジムやライブラリー、ベビースペースなどであり、特殊な機器や設備があるわけではありません。

よって設備的なリスクは少ないです。

外構との関係

ラウンジ=第2のリビング
住戸面積不足を補います。

ラウンジ、広場、バルコニーが広く取られ、湾岸の海と空を感じるという設計思想が強く表れています。

施工

戸数が多いほど品質が均一化します。部屋による品質の差は少ないでしょう。

維持管理

豪華共用部は満足度とコストのトレードオフです。しかし特殊な設備はないので共有部に関しては一般的な額に落ち着くと思われます。


3. 不動産の視点

立地

中央区×都心近接×水辺
これは代替が効きにくい立地です。


経済性

湾岸は

  • 共働き
  • DINKS
  • 海外勤務者

に需要が強い市場です。
賃貸流動性が高い特徴があります。


時間的要素

重要なポイントです。

湾岸住宅地の発展順序
芝浦 → 佃 → 勝どき → 晴海 → 豊海

後発ほど

  • 完成度は高い
  • 値上がり余地は小さい

特徴があります。


開発会社

大規模再開発+大手デベ参画は
都市計画的安定性が高い方式です。


4. 総合評価

強み

  • 水辺眺望という唯一性
  • 再開発完成度の高さ
  • 都心アクセス
  • 建築性能の高さ
  • 曲線の多用によるデザイン性

弱み

  • 価格上昇余地は限定的
  • 管理費が重い 特に外装
  • 湾岸相場に依存
  • 災害心理の影響を受けやすい

結論

ザ豊海タワー マリン&スカイは
値上がりを狙う投資ではなく

都市生活の完成形を買う住宅

長期保有向きの典型的湾岸タワーです。

湾岸エリアのタワマンについてはこちら

参考文献

  • 中央区都市計画資料(豊海地区再開発)
  • 各デベロッパー公開資料
  • 不動産経済研究所 首都圏マンション市場動向
  • 日本建築学会 超高層集合住宅計画指針
  • 国土交通省 都市再開発制度解説

コメント

タイトルとURLをコピーしました