熊本市中心部は“死角の多い成功例”だ|再開発の裏側で何が起きているのか


導入

熊本市。

市電と商店街がつながる独特の都市構造。
再開発も盛んで、「地方中枢都市の成功例」と言われます。

しかし、街を何度か歩いた結論はこうです。

熊本は「成功した面」と「見えていない危うさ」がセットになっている。


見えている成功

表向きは文句なしです。

  • サクラマチクマモトの開業
  • 熊本駅前の全面再開発
  • 商業回遊性の強化
  • 熊本城公園周辺の整備

これらが話題になり、
県外からの評価も高い。


でも、現地を歩くと“穴”がある

① サクラマチの集客は“バスセンター依存”

商業施設の成功というより、
バス利用者が流れているだけという側面が強い。

テナント構成も
都心商業地としてはかなり守り気味。


② 熊本駅前は劇的に綺麗になったけれど…

駅前は完全に都市化しました。

しかし、

  • 暮らしの中心は依然として“上通・下通”
  • 夜は駅周辺が少し静かすぎる
  • 駅ビルと地域の日常が結びつかない

観光・出張向けの都市空間になっている。


③ 街の中に“空白地帯”がある

熊本はメイン動線は強いけれど、
少し外れると急に雰囲気が変わる場所があります。

再開発の“スポット集中”が
街の不均衡を拡大させている。


まとめ

熊本はたしかに強い都市です。

しかし、

「成功例」と言われる時ほど危ない。

成功の裏にある“ひずみ”を見ないまま
他都市が真似してしまうと、
再開発は容易に失敗に向かいます。

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