静岡駅前の再開発が“どこにも似てしまう問題”──建築学生が現地で覚えた違和感


導入

静岡駅前に降り立った瞬間、
建築学生として感じたのはこれだった。

「あれ? どこの街だっけ?」

静岡は独自の強みを持つ街なのに、
再開発がその個性を薄くしているように見える。


① 静岡は“平坦すぎる街”のはずなのに…

静岡は地形が平坦で、
街全体のスケール感がコンパクト。

本来は
歩きやすさ・回遊性の高さが強みの街。

しかし駅前は巨大化しすぎている。

  • ショッピングビル
  • 駅ビル
  • ペデストリアンデッキ

スケールが静岡らしくない。


② 地元の商店街と繋がりきっていない

呉服町・七間町といった
古くて濃い商店街があるのに、
駅前の整備と噛み合っていない。

まるで別の街のように分断されている。


③ 再開発ビルの“都会っぽさ”が裏目に

静岡に必要なのは
「東京に近づくこと」ではなく、

静岡ならではの街の魅力を深くすること。

しかし再開発案は、
どこか東京っぽい構造を模倣している。


まとめ

静岡はポテンシャルがある街。
ただし再開発によって
“静岡らしさ”を薄める方向に進んでいるのは気になる。

建築学生として、もっとローカルに寄った計画を見たい。


Day7|記事③(強めの批評 × 全国テーマ)

タイトル

なぜ日本の再開発ビルは“異常に巨大”なのか?──海外と比較するとわかる構造的な欠陥


導入

東京でも地方都市でも、
日本の再開発はとにかく巨大だ。

  • 超高層ビル
  • 広すぎる商業施設
  • 何階分もあるペデストリアンデッキ

なぜここまで“大きさ”に固執するのか?

海外の都市と比較すると、
日本の再開発の欠陥が見えてくる。


① 「高さを上げると採算が合いやすい」という錯覚

日本では
高さ = 利益
と考える傾向が強い。

だが実際には、

  • 設備コスト
  • エレベーター維持費
  • 施工の複雑化

が爆上がりし、
リスクが増すだけのケースが多い。


② 海外は“スモール開発”が主流

北欧・ドイツ・ポートランドなど
都市が豊かな地域では、

  • 低層
  • 小規模
  • 段階的な更新
  • 既存の価値を活かす

という手法が主流。

日本だけ“巨大化依存”が続いている。


③ 再開発が街を“空洞化”させる

建物が巨大化すると、

  • 1階に入れる地元店が激減
  • 裏側が死角になる
  • 回遊性が落ちる
  • 地元文化が消える

という問題が起きる。

これは仙台・静岡・福岡など
全国の都市で共通している。


まとめ

日本の再開発は、
「大きさ」=「成功」
という価値観から逃れられていない。

本当に必要なのは、
街を“育てる”視点だ。

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