導入
札幌の中心「大通」。
かつては“札幌らしさ”を最も強く感じる街だった。
しかし最近、こんな声が増えている。
「なんか東京みたいになってきた」
「大通の個性、消えてない?」
この記事では、大通で静かに進んでいる
“均質化”の正体を都市デザインの視点から読み解く。
① 大通の魅力は“地方都市なのに広場が街の中心”だったこと
大通公園という巨大オープンスペースを中心に
街が機能していたのが札幌の最大の個性だった。
しかし今の再開発は、
- 商業機能の強化
- 高層化
- 観光動線を優先
これにより公園が“背景”に追いやられている。
② 商業は巨大化、路地の文化が消えつつある
大通はもともと
- 古い喫茶店
- ローカルな飲食店
- 狭い路地の文化
- 地元客メインの店
が都市の “味” だった。
だが新しい再開発は
これらを駆逐してしまう。
③ 観光と街の生活のバランスが崩れつつある
大通は観光地であると同時に、
市民の“日常の中心”だった。
しかし近年は観光色が強まりすぎ、
- 家賃上昇
- 地元の店が撤退
- 生活の匂いが消える
という現象が進行。
まとめ
札幌らしさとは“巨大公園のある街の緩さ”にあった。
再開発でその文脈が弱まると、
大通は「東京のコピー」に近づいてしまう。

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