【乃木坂駅直結の衝撃】ブリリアタワー乃木坂は“資産を守る高級タワマン”か?小規模102戸の真価を建築×不動産で解剖

マンション

都心一等地の小規模タワーは本当に資産になるのか?

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港区南青山、乃木坂駅直結。
ブリリアタワー乃木坂 は、地上27階・総戸数102戸という「小規模高級タワー」という特殊な立ち位置のマンションです。

湾岸のような大規模タワーとは性格が全く異なります。
本記事では、建築と不動産の両面から細かく分析します。


Ⅰ. 建築の視点


A. 外装

1 意匠(デザイン)

この建物の最大の特徴は
上階ほど住戸面積が広がるオーバーハング形状です。

これは単なる造形ではありません。

意味は3つあります

  • 上層住戸の価値最大化(高価格帯対応)
  • 視線抜けの確保
  • 下層圧迫感の軽減

また頂部は「翼を広げるクラウン」を持つ象徴的デザインで、低層は周辺街並みに合わせた素材、高層はガラス主体とする二層性を持っています。

都市景観と住戸価値を両立する都心型タワーの典型設計

このマンションの設計を担当するBrilliaという設計事務所は、地域の文脈を非常に重視する傾向があります。

乃木坂という土地は、敷地の広さと大名屋敷の名残である塀と門の邸宅的なつくりと西洋建築の特徴が合わさった和洋折衷の作りが特徴です。

今回の建物も低層部はレンガのような色味、高層部はガラスカーテンウォールという折衷のつくりをしています。


2 構造

制震構造を採用し、建物内部の制震壁が揺れエネルギーを吸収します。

重要なのは高さ27階という点です。

  • 超高層:風揺れ対策が主
  • 中高層:地震応答低減が主

この建物は後者。
→ 居住快適性重視の都市型タワー

また制震構造というのは、揺れを抑える造りで内部の人ものを守ることに優れた構造です。

揺れに耐える耐震構造や揺れの激しさを穏やかにする免震構造よりも建物内部の資産を守ることに特化しています。


3 環境

都心タワーは湾岸と違い

  • 風より騒音
  • 塩害より日影
  • 景色よりプライバシー

が課題になります。

駅直結立地のため
環境設計は「外部遮断型」志向になります。

しかし、二層に分けて緑を配置することで乃木坂の邸宅的な文脈に合わせようとする努力は見られます。


4 設備

ダイレクトウィンドウ採用により眺望を最大化。
高級キッチン等ハイグレード設備を採用しています。

→ 高級感ではなく
購買層の生活水準に合わせた設計


5 外構

低層は周辺の緑や街並みに調和するランドスケープ設計です。

湾岸の広場型とは違い
都市型は「街に溶け込む外構」が価値になります。


6 施工

設計・施工は三井住友建設。
オーバーハング形状は施工精度が要求される難易度の高い設計です。

→ コストは上がるが差別化になる

一方で窓や手すりなどはほとんど共通化されていたり、オーバーハンドリング形状もそこまで派手ではなかったりと(低層部は一階二階七階以外、高層部は十四階以降が共通の造り)


7 維持管理

ガラス面主体+形状変化のある外装は

  • 清掃費
  • シーリング更新
  • 足場計画

が難しくなります。また基準階が複数存在することも維持管理費を押し上げるでしょう。

→ 高級都心タワーは購入価格より
維持費で階層差が出る


B. 内装

1 意匠

「五感の開放」をテーマとしたラウンジ設計。
単なる豪華ではなく体験価値型。

構造体そのままが表れているというよりも構造体が見えないような造りです。

構造という現実的な面を感じさせないことで非日常的な体験を強調させています。


2 構造

内廊下+ダイレクトサッシでプライバシー重視。
都市型住宅の典型仕様。

ただし柱が室内に入り込む設計なので、湾岸のタワマンと比べると家具の配置に制約があるでしょう。


3 環境

駅直結のため
気候より都市騒音対策が重要な環境設計になります。

緑化によって空気改善と騒音、プライバシー対策をしていますが、周りにビルも多く環境が魅力とはいい難いかもしれません。


4 設備

海外ブランドキッチン等高級仕様を採用。素材感も高級。

セキュリティーもしっかりしています。


5 外構との関係

ラウンジ=住戸拡張空間
小規模タワー特有の満足度向上装置です。特に共用のバルコニーは広く開放感があるでしょう。

一方で部屋ごとのバルコニーは狭く開放的ではないです。


6 施工

102戸と小規模のため
品質ばらつき管理が容易です。部屋の種類も三種類と一般的です。

ただし、造りが大きく違うのが懸念点です。


7 維持管理

戸数が少ないため
管理費負担は重くなりやすい構造です。

どのような住民が入居するか見極める必要があります。下手をするとこの記事のようなことが起きるかもしれません。


Ⅱ. 不動産の視点


1 立地

乃木坂駅直結、六本木徒歩圏。

都心住宅の中でも
交通利便性の頂点クラス

周りにビルが多いことを除けば申し分ないです。


2 経済性

総戸数102戸の希少供給。

  • 流通量が少ない
  • 価格形成は強気
  • 賃貸は超高額帯

→ 流動性は低いが希少性は高い


3 時間的要素

港区3A(青山・赤坂・麻布)中心立地。

ここは再開発ではなく
成熟都市=値上がりは緩やか


4 開発会社

東京建物「Brillia」ブランド。
計画〜管理まで一体運用型の住宅供給が特徴です。

多くの実績があります。歴史も古く、マンション事業の歴史は50年近くになります。建てる、運営するということには安心感があります。

しかし50年ということは、初期に建てた建物の大規模更新に時期であり、どのような対応をするかしっかりと見る必要があります。


Ⅲ. 総合評価

強み

  • 駅直結の代替不能立地
  • 小規模高級という希少性
  • 都市型居住性能
  • ブランド力

弱み

  • 管理費負担大
  • 値上がり余地は小さい
  • 流動性低い(売却難度)
  • 維持費高

結論

ブリリアタワー乃木坂は
投資用タワマンではありません。

「資産を増やす住宅」ではなく
資産を守る住宅」

それは制震構造などにも表れています。

都心高級住宅の典型です。

都心型タワマンの記事はこちら

湾岸エリアのタワマンの記事はこちら

参考文献

  • 東京建物「Brillia Tower 乃木坂」公式サイト・品質/設計資料
  • 東京建物 統合報告書(住宅事業・ブランド方針)
  • 港区都市計画資料(青山・赤坂地区)
  • 不動産経済研究所 首都圏新築マンション市場動向
  • 日本建築学会「中高層集合住宅の計画と維持管理」
  • 各種マンションデータベース・販売概要資料(物件仕様・戸数・構造)

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