ロンドンの金融都市を生んだ巨大再開発を建築・都市計画で読む
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ロンドン東部にある巨大ビジネス街
カナリー・ワーフ
現在は
- HSBC
- Barclays
- JPモルガン
など世界的金融企業が集まる
ロンドン第二の金融街です。
しかしこの場所はもともと
荒廃した港湾地区でした。
この記事では
- なぜここに金融街ができたのか
- どのような都市計画だったのか
- なぜ成功したのか
を建築・都市計画の視点で解説します。
1 もともとは世界最大の港だった

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カナリーワーフがある場所は
ロンドン・ドックランズと呼ばれる港湾地区でした。
18〜20世紀にかけて
ここは
世界最大級の貿易港
でした。
代表的な施設
- ウェスト・インディア・ドック
- 倉庫群
- 大型埠頭
世界中の貨物がここに集まり
ロンドン経済を支えていました。
2 コンテナ化で港が崩壊
1960年代、海運は大きく変わります。
コンテナ輸送
の登場です。
問題は
ロンドンの港が
小さすぎたことです。
大型コンテナ船が入れないため
港は次々閉鎖されました。
1970年代には
ドックランズは
- 失業
- 廃倉庫
- 空き地
だらけの地区になります。
つまり
巨大な都市廃墟
でした。
3 政府が再開発を開始

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1981年、英国政府は
ロンドン・ドックランズ開発公社
(LDDC)
を設立します。
目的は
荒廃した港湾地区の再開発
でした。
ここで出てきたのが
金融街を新しく作る
という構想です。
開発の中心となったのが
ワン・カナダ・スクエア
高さ235m
当時イギリスで最も高いビルでした。
4 カナリーワーフの都市計画

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この都市は
かなり計画的に作られています。
特徴は3つです。
水辺都市
旧ドック(港)をそのまま残し
水辺の金融街
として設計されました。
超高層オフィス
当時のロンドン中心部は
高さ規制が厳しかった。
そこで
超高層ビルを
ドックランズに集中
させました。
歩行者中心都市
車よりも
歩行者空間
が中心です。
巨大な広場やデッキが
都市の骨格になっています。
5 成功のカギは交通だった
カナリーワーフが成功した最大の理由は
交通整備です。
代表例
| 交通 | 内容 |
|---|---|
| DLR | 自動運転鉄道 |
| 地下鉄 | ジュビリー線延伸 |
| エリザベス線 | 高速都市鉄道 |
交通が整備されると
企業が次々移転しました。
現在では
約12万人が働く
世界有数の金融街
になっています。
6 品川・高輪との共通点
実は
ロンドンのカナリーワーフと
東京の
TAKANAWA GATEWAY CITY
には共通点があります。
| カナリーワーフ | 高輪ゲートウェイ |
|---|---|
| 港湾跡地 | 車両基地跡地 |
| 巨大未利用地 | 巨大未利用地 |
| 金融都市 | 国際ビジネス拠点 |
| 交通整備 | リニア・空港アクセス |
つまり
未利用地から新しい都市を作る
という構造は非常に似ています。
まとめ
カナリーワーフは
もともと港でした。
しかし
港湾産業の衰退によって
巨大な空き地
になりました。
そこに
- 政府の都市政策
- 民間開発
- 交通整備
が重なり
現在の金融都市が生まれました。
都市の歴史を見ると
大きな都市は
産業の変化によって生まれる
ことが多いです。
東京の品川も
同じように
新しい都市拠点になる可能性
があります。

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